気持ちいい関係。

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くーちゃんの初デート。*2*


映画を見て食事をしてと何の変哲もないデートを杏は楽しんだ。
相手がはるかやほかの友人ではなく祐哉だったのが新鮮だった。
さりげなく腰に回る腕、顔を寄せ合ってする内緒話、なにもかもが楽しく杏の心は常にどきどきしぱなっしだ。
映画館で悪戯をされたのも楽しかったらしく次もと祐哉にねだった。

「映画、楽しかったねぇ」

うっとりとした顔をして呟く杏を横目に祐哉はくすくすと笑う。
映画そっちのけでボディタッチをしたりキスをしたりとセックスすれすれのことを楽しんで映画を見ている余裕はなかったはずだ。
それなのに楽しかったというのは映画ではなく行為のことでしかない。

「そうですね」

はぁと甘くため息をつく杏の頭をくしゃりと撫でるとデートの最終地ホテルへと向かう。
杏にここ行きたい!とリクエストされたのはリゾートホテルのような場所だった。

「ラブホテルらしいんだけどー。最近人気の複合ホテルなんだってー」
「なんでもありということですか」
「そうなのー。でねー。天蓋付きで部屋が素敵だったのー」
「来たことがあるような口ぶりですね」

刺のあるような声に気づいた杏は祐哉の顔を下から覗き込んで不安そうに見上げる。
すっと目を細めて見下ろされると杏の心はびくりと冷えてしまうのだ。
インターネットのクチコミをそのまま喋っただけで杏のカレシ(祐哉)は機嫌を損ねる。

「見ただけだよー?行ったことないよー?本当だよーっ」

必死な様子の杏に祐哉はくすりと笑う。
前科のある杏はうーうーと唸る。
そんなところでさえも可愛らしいと思いながら祐哉は杏の背を押すと歩き始めた。
十一月の夕暮れは寒い。
風も吹いていて体が芯から凍る。

「気にしていませんから。早く行きましょう。このままだと寒さで風邪を引いてしまいますよ」
「ゆーやが気にしてなくても私が気にするのっ」
「あとでたくさん気持ちよくしてくれたらそれで構いません」
「ゆーやぁ」

耳元で低く囁けばあっという間に杏の目は水の膜を張っていく。
潤んだ目元に唇を寄せると身を寄せ合うようにしてホテルに向かった。

「わーーーーー!常夏ーーー!」

ホテルに着いてすぐに杏は目をキラキラと輝かせてきょろきょろと辺りを見渡している。
部屋に入った瞬間、喜びが大爆発だ。
荷物を放り出すとベッドルームまで走って行き、ぼふんとベッドにダイブしてうわうわと騒いでいる。
アジアンチックな部屋は女性が好むよう作られていて杏は祐哉そっちのけで雰囲気を堪能中だ。

「くぅ」
「はーいっ」

上機嫌の杏は祐哉に呼ばれてベッドから飛び降りるとぽすんと祐哉の腕の中に飛び込んだ。
えへっと笑った顔に祐哉も苦笑するしかない。
ちゅーと突き出される唇に軽くキスをすると徐々に口づけを深くして杏の官能を引き出す。
互いに貪るように口づけあいながらベッドになだれ込むと祐哉は杏のセーターの中に手を入れて体を弄り始めた。

「ああん」
「くぅ。気持ちよくなりましょうね」
「うん。いっぱい気持ちよくして」

セーターとスカート、タイツを脱がせると朝見た下着姿の杏が再び目に飛び込んでくる。
ふわりとしたレースのブラとショーツは程よい透け具合で祐哉の下半身を刺激した。
柔らかくボディタッチをすると杏は身悶えて喘いだ。

「ゆーやぁ、じれったいぃ」

すがりついてくる杏を抱き締めると首筋に顔を埋めて杏の肌を食んだ。
唇を少しずつ下げて鎖骨に口づけるとブラのホックを外してぷるんとした小さな胸を揉みながら立ち上がった頂を指先で転がした。
くにくにと頂を押せば杏の背中が反れて体を震わせている。

「ゆ、やっ。なめ、てっ」
「どこをです?言ってくれないと舐めませんよ?」
「意地悪っ」

祐哉の頭をかき抱くように抱き締めると胸を突き出して舐めてと杏は言う。
くすくすと笑いながら紅くなった実をぱくりと食むと杏の腰が揺れて祐哉の下半身に擦りついてくる。
紐のようなショーツは蜜でぐっしょりと濡れていた。
割れ目に食い込んだショーツが艶かしく祐哉は舌なめずりをする。
ぺろりと唇を舐めた祐哉を見て杏はごくりと喉を鳴らした。

「ゆーや。エロい」
「はい?」
「さっきのマジやばい」
「何がです?」

無意識なのか祐哉は舌なめずりしたことをわかっていないのだ。
杏は顔を近づけると祐哉の唇をぺろぺろと舐めた。
唇を舐めてくる杏の頭を撫でると祐哉はお返しとばかりに杏の唇に吸いつく。
零れ落ちる唾液があごを伝って胸元を濡らしていった。
艶かしい光景に祐哉の口元に笑みが浮かぶ。

「くぅのほうがエロいと思いますけどね」
「ゆーやのほうが凶悪にエロいよ」

可愛い顔をした小悪魔に祐哉は肩をすくめる。
身を沈めて胸を揉みながら唇を下腹部に這わせるとショーツを脱がせて濡れそぼった場所に唇を寄せてちゅちゅと軽く口づけた。

「ぁぁっ。ゆ、やぁ」

甘く啼く杏は祐哉の頭を押さえつけて腰をくねらせている。
とろとろに溶けきったそこから甘い匂いを漂わせて祐哉を誘ったのだ。
花の蜜に吸い寄せられるとはまさにこのことだろう。
くちゅっと音をさせて強く吸うと杏の体が跳ねてぽすんとベッドに沈み込んだ。
祐哉は杏に見せつけるようにして口元をぺろりと舐めた。


この二人を書いているとほぼエロしかない。
たまには何もないのが恋しくなる。

2014/05/26 投稿。


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