気持ちいい関係。

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42.とある冬の朝の話。


休日の朝はだらだらとベッドの上で睦み合うのが祐哉と杏の決まりごと(ルール)だ。
祐哉はぴたりと杏の体に密着して柔らかさと温かさを堪能している。
シーツの中でごそごそとしている二人をまとう空気は熱い。

「ぁん、ぁぁっ!」
「くぅ」
「ゆ、やぁ」
「朝から気持ちがいいですね」
「んっんっ」

祐哉の首に腕を回してすがりついている杏はされるがままだ。
おはよと目を擦りながら起きた瞬間に押し倒されたのである。
寝起きで体を揺さぶられて考える暇はない。
必死で気持ちよさを追い求めているのだ。
眠りについてからそれほど時間が経っておらず杏の中は柔らかく祐哉を受け入れた。
覚醒していない杏の中は祐哉をやわやわと締めつけてうごめいている。

「くぅ」
「はぁんぅ」
「もっと強く締めつけてもいいんですよ?」

とろりとした顔をした杏の目元に口づけて囁くと杏の下腹部がぴくんと震えて祐哉をきゅっと締めつけた。
素直な杏の体に祐哉はほくそ笑む。
はぁはぁと息をつく杏の唇を塞いで祐哉は激しく杏の体を揺さぶった。

「んんぅぅっ」

徐々にあがっていくスピードに杏は祐哉の背中に回していた指先の力を込めた。
強く揺さぶられて祐哉の動きも止まるとぐっと中をめいっぱい押し広げられ杏は甘い啼き声をあげる。
杏の中に白濁を注ぎ切ると祐哉はくっと呻いて杏を潰さないように体を重ねた。
心地よさにまどろんでいると杏が祐哉の肩にがぶりと噛みつく。

「痛いですよ」
「寝起きになにすんのー」
「無防備に眠っているくぅを見てつい」
「んもーぅ」

しんじらんなーいと文句を言う杏に祐哉は苦笑を浮かべる。
眠っている姿は無垢でつい穢したくなるのだ。
腰をひと撫ですると杏がびくりと体を震わせて喘ぐ。
喉元にかぷりと噛みつくと唇を這わせて首筋を執拗に舐める。

「も、だめぇ」

祐哉の腰に足を絡みつかせると杏は腰を緩く振った。
もぞもぞと擦りついてくる腰に祐哉の口元に笑みが浮かぶ。
杏のリズムに乗るように祐哉も腰を振ると心地よさでうっとりと目を細める。
唇を寄せ合うとゆったりとしたリズムを刻んで、気持ちよさからか祐哉と杏は果てる前に眠りについた。
三十分ほどして先に目を覚ました杏は再びしんじらんなーいと呟く。
ことの最中に二人とも寝てしまうとは思わなかったのだ。
気持ちよさそうに眠る祐哉を見てむぅと顔をしかめた。
疲れているなら大人しくしてればいいのにとごちる。

「くーちゃんは優しいからね。お疲れのゆーやを起こしたりしないの」

ふふんと笑うと杏は祐哉の頭を撫でて寝顔を眺める。
ここのところ祐哉が先に目を覚ましていることがほとんどで杏が先に目覚めていることは少ない。
杏は久しぶりに祐哉の顔をじーっと見つめた。
長い睫に目元の笑い皺。
目鼻立ちがくっきりとしていてすっとしている。
唇は薄く吸いつきたくなるのだ。

「んー。やっぱりイケメンだよね」

髪は硬く真っ直ぐに伸びてる。
羨ましいほどのストレートだ。
髪を梳くとところどころに白髪が見えた。
若々しく見える祐哉が四十代なのが杏はいまだに信じられない。
有り余る体力はどこから来るのか。

「ゆーやってば元気だよねぇ」
「そうでも、ありませんよ」
「うわ!」

もそっと身じろぎした祐哉はふあっとあくびをすると杏の体を抱き締めて首筋に顔を埋めた。
不埒な手が杏の体を這うとばしっと払いのけてダメっと釘を刺す。

「ゆっくりしよ?」
「ええ。ゆっくりしてますよ?」

じりじりと睨み合うと祐哉はにっこりと笑って杏の体を軽く揺さぶった。
繋がったままの体は敏感で杏には不利だ。
あっという間に杏は快楽に落とされて祐哉の思うがままである。

「ぁっぁ、ぁんっ、もっ、ゆ、やぁ」
「わかってますよ。これで終わらせますから、ね?」
「う、そば、っかりぃぃ」

くすくす笑うと祐哉は杏の体に沈み込んで貪り始めた。
最後の一回。
それが死ぬほど長いということを杏は身をもって知っている。
終わりのない快楽に杏は悲鳴をあげた。


朝っぱらから社長さん励む。
疲れていようがなんだろうがくーちゃんといちゃいちゃしたいお年頃。

いつまでこの話を続けようか激しく悩む。
100で終わらせたい。うう。

2014/05/27 投稿。


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