気持ちいい関係。

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   閑話.くーちゃんとしゃちょーさんの非日常。*1*


杏が祐哉と暮らし始めて三か月。
ほぼ毎日スキンシップをしている杏の肌はつやつやですべすべだ。
想いを通い合わせてからはより一層肌に磨きがかかっている。
お風呂上りのスキンケアをしながら、ふんふんと鼻歌を歌う杏はご機嫌だ。
祐哉の仕事が不規則とはいえ、朝と夜はともに過ごすことができる。
潤いある性生活は杏の心と体を満たしていった。
ふくらはぎのマッサージをしていると玄関のロックが外れた音がリビングに響き渡る。
廊下を歩くゆったりとした足音に杏は笑みを浮かべた。

「ただいま。くぅ」
「おっかえり〜」

テーブルとソファをぴょんぴょんと飛び越えると祐哉に抱きついてキスをねだった。
唇を突き出すと突き出された唇に祐哉はちゅっと軽くキスをする。

「えへへ」
「くぅはキスも好きですね」
「うん。気持ちいいもん」

機嫌のいい杏の頭を撫でると祐哉は手にしていた紙袋を杏に渡してにこりと笑ったのだ。
紙袋を覗き込んだ杏はくふふっと笑って祐哉を見上げた。

「わぁ。またこれはあれだねぇ」
「ええ」
「着てもいい?」
「着てくださるのなら」
「ゆーやっ。お風呂はいってきてっ」
「わかりました」
「待ってるね」
「はい」

二人だけにしかわからないようなやりとりをして杏が祐哉にちゅっとキスをすると紙袋を抱えてぱたぱたと寝室へ向かった。
その後ろ姿を見送って祐哉は口元に笑みを浮かべる。
ノリのいい杏だからできることがあるのだ。
普通の女性ならこうはいかない。

「さて。軽くシャワーでも済ませてきますかね」

祐哉がバスルームに向かったそのころ。
寝室に向かった杏は着ていたTシャツとショートパンツに下着を脱ぐと袋から取り出した緋色の着物を身に着けた。
今日は花魁さんごっこと杏はくふふと笑う。
ときどきだが祐哉はこうやって官能をくすぐるグッズを持って帰るのである。
さらりとした生地は着心地がいい。
柔らかな着物は杏の肌をするりと滑っていく。
胸の下で金の帯を使って着物を固定させると杏はくるりと回った。
ひらりと舞う緋色の裾は緩く左右に広がっている。

「一回やってみたかったんだよね。これ」

袖が長く杏の指先をすっぽりと覆い隠してしまう。
口元に袖口を持ってくるとふふと笑った。
ベッドの上でぺたりと座り込むと裾が広がって太ももが丸見えだ。
少しでも動けば中は丸見えである。
胸元も大きく開いて大きくはないが小ぶりで形の整った胸が見え隠れしていた。

「うん。くーちゃんもなかなか色っぽいよ」

子供っぽいところがある杏は大人っぽいことが憧れだ。
子供っぽくならないかと心配したがちゃんと色っぽく見える。
祐哉を色気で落とせますようにと祈ると杏はベッドの上でそわそわとした。
祈らなくても祐哉は杏の色気に落ちている。
そんなことに気づいていない杏は落ち着きがなく祐哉を待っていると寝室のドアが開いてバスローブ姿の祐哉が姿を現した。

「ゆーや」

口元に笑みを浮かべた祐哉は杏のそばに近寄るとベッドにぎしりと乗り上げて杏を押し倒した。
首筋に顔を埋めるとちゅっと軽く吸いついてかぷりと甘噛みする。

「んん。ダメ。くぅのこと買ってくれないならあげなーい」
「いくらお支払すればよろしいので?」

くすくすと笑いながら祐哉は花魁を演じる杏の体に手を這わせた。
高級素材の生地で作らせた着物は滑らかで触り心地がいい。
杏の肌には負けるがそれでもなかなかのものである。
着物の上から杏の体のラインを撫でながら裾を割って足に触れた。
つんと立ち上がった頂を着物の上からくるりと撫でると杏がああんと喘ぐ。

「ゆーや、ちょうだい」
「私でいいんですか?」
「うん。ゆーやで払って」
「それならいくらでもお支払しますよ」

顔を見合わせて笑うと祐哉は杏の体を抱き締めてベッドに沈み込んだ。


花魁については妄想です。
話言葉とか難しかったのであきらめましたorz


初出:2014/5/30

2014/06/30 投稿。


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