気持ちいい関係。

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ex10.欲求不満のくーちゃんと嫉妬する社長さん。


過去拍手小話。
初出:2014/6/26



穏やかな昼下がり。
昼寝をしていた杏はくすぐったさから目を覚ますと胸をちゅちゅと一哉と杏季に吸いつかれていた。
小さな手でもみもみと胸を揉まれて杏はうひゃあと声をあげる。
慌てて口を押えて胸元を見ると一哉と杏季は気持ちよさそうに眠っていた。
ほっとして杏はクッションに倒れ込むとくふふと笑う。
まだまだ母親が恋しい年頃。
いろいろと我慢をさせてしまっている一哉と杏季の頭を撫でると満足するまで好きにさせた。
多少痛みはあるが我慢できないほどではない。
美味しそうな口元をしている二人を見ているとあまりの可愛さに顔がにんまりとする。

「私もちゃんとママになれちゃったかぁ」

杏の中に『母親になる』という文字は存在していなかった。
そんな杏も極々普通に母親業をなんとかこなしているのである。
ぼんやりしていると一哉が目を覚まして慌てて杏の胸から口を離した。
恥ずかしそうに顔を俯ける一哉に愛おしさが募る。

「いーち?」
「あい」

ごめんちゃい、と呟く一哉を抱き寄せるとよしよしと頭を撫でた。
早くに乳離れさせてしまった一哉は時折寂しさからかこうやっておっぱいを飲むのだ。
甘えられて嬉しくない母親はいない。

「おっぱい美味しい?」

こくんと頷くとおいちぃと呟く。
物欲しそうに上目遣いで杏を見つめるともじもじと体を揺らした。

「ちゅちゅする?」
「ち、ちちゃい」

うずうずとしている一哉にどうぞと手を伸ばすといいの?と見上げてくるのだ。
ほらほらと急かすと一哉は慌てて杏の胸に飛びつきちゅうちゅうと吸い始める。
杏の顔をじっと見つめながらちゅちゅとする姿に顔が緩みっぱなしだ。

「あーん。いちーっ。可愛いっ」

頭をぐりぐりと撫でると一哉はくすぐったそうな顔をして肩をすくめた。
一哉の頭を撫でながら杏ははたと気づく。
祐哉に吸いつかれるのとこどもに吸いつかれるのでは全然違うのだ。
こどもに吸いつかれても感じないのに祐哉に吸いつかれると乱れるほど感じる。
乳を飲んで腹を膨らませることもセックスをして子を成すことも命の連鎖ではあるがセックスは下心があるから感じるんだよねぇ!と杏は結論づける。
下心があって愛のあるセックスは気持ちがいい。
乳を与えながら考えることではないがふと頭に浮かんだ昼下がりだった。
いつもと変わらない賑やかな日常を過ごして、こどもたちが寝静まったあとは大人だけの時間がくる。
杏のストレス発散は祐哉とのセックスだ。
育児ストレスをぶつけるのにはもってこいで絶頂を迎えたあとの脱力感は格別である。

「ねぇ。ゆーや」
「はい?」

第一ラウンドが終わったあとのまったりタイムで杏は昼間の出来ごとを祐哉に話す。
乳離れしたのではないのですか?と聞き返せば、たまにはいいでしょと杏ののんきな答えが返ってくる。

「一哉に下心があったらどうするんです」
「は?」

指先で祐哉の胸に触れてくるくると円を描いていた杏はぽかーんとした顔をして祐哉を見上げた。
いい大人が自分のこどもに嫉妬である。

「まさかー」
「そのまさかもありますよ」
「ゆーやは確実に下心あるよね」
「ないとは言い切れませんね」

くぅだってあるでしょう?と言われて杏もうんと頷く。
ちゅっと胸に吸いつくとぺろぺろと舐めて祐哉の性感を高めた。
んっと声を漏らす祐哉に杏は機嫌をよくしてかりっと胸に噛みつく。

「あまり」
「んぅ?」

祐哉の胸をちゅちゅと食んでいる杏は目線だけ祐哉に向けて返事をする。
行為をやめるつもりはないらしい。

「胸を触らせないようにしてください」
「それは、無理?」
「せっかくの美乳なのに」
「問題はそこ!?」
「崩れるのは許せませんね」
「さすがにもう、ちょっと崩れてるよねー」

こども四人も産んだし、と付け加えると杏は苦笑いをする。
祐哉は体を起こすと杏の胸に触れて下からすくい上げた。
手を離してもたれることがなく綺麗な形でキープされている。

「くぅが言うほど崩れてはいませんよ?」
「そう?」

杏も胸に触れるとうーんと呟く。
祐哉が杏の手を除けるとぱくっと咥えてちゅっと吸いついた。

「あんっ」

ぬるりとした感覚に杏が打ち震えていると祐哉はくくと喉の奥で笑う。
ちゅちゅと吸いつきながら舌で転がすと杏が喘ぎながら震えた。

「ゆ、やぁ」

じゅると音を立てられて杏は無意識に腰を振る。
やっぱり一哉と祐哉では違う。
そう思いながら杏ははぁはぁと息をつく。

「あ。気持ち、い」

気持ちよさそうに杏の胸を食む祐哉を見下ろして杏は祐哉の頭をぎゅっと抱き締めた。
杏の胸の谷間に顔を埋めるとちろちろと谷間を舐めてちらりと杏の顔をわざと見上げる。

「あっ」
「くぅの胸は美味しいですよ」
「ぁっ、はぁん」
「ほら。こんなに弾力があって、触り心地もいい」
「ゆ、や」
「くぅのすべては私だけのものです」

独占欲を示されて杏も嬉しさに笑みを浮かべる。
祐哉の額に口づけるとねだるように唇を突き出した。

「す、きっ」

貪るように口づけ合うと杏が祐哉を押し倒してベッドに沈み込む。
はっとどちらがともなく息をついて、見つめ合うと杏は祐哉のものを掴んで緩く扱き始めた。
どんどんと質量を増す祐哉のものに杏の喉がゴクリと鳴る。

「いれて、い?」
「ええ」

杏がぬかるんだ場所へ祐哉を導き、先端をくぷりと飲み込ませて、ああ!と声をあげて仰け反る。
柔らかく溶けた杏の中は祐哉をするりと受け入れ奥へ奥へと引きずり込んだ。
ぴたりと杏の中へ収まると強烈な収縮に祐哉はうっと呻く。
ねっとりと絡みつかれ今にも爆発しそうな勢いだ。
そんな状況で杏に動かれて祐哉は堪ったものでない。
杏の背中に手を回すと祐哉は引き寄せて抱き締めた。
ゆったりと背中を撫でると杏も祐哉の首元に顔を埋めてはぁと息をつく。

「そんなに早くイかなくてもいいでしょう?」
「気持ちい、んだもん」

うっとりとしている杏に祐哉は苦笑する。
肉食女子はこどもを四人産んでもまだ肉食なのだ。

「動いて、い?」
「まだダメです」
「んもぅっ」

むぅと口を尖らせる杏の唇を食むと祐哉は下からゆっくりと杏を突き上げた。
杏に好き勝手動かれると祐哉のイク確率が増えてしまう。
イかされるのもなかなか気持ちいいものがあるが今日はそういう気分ではない。

「今日はくぅに悪いですが主導権はあげませんよ」
「ゆ、やの、け、ちぃっ」

くるりと体をひっくり返すと杏の足をぐっと大きく開かせて深く突き上げた。
杏が甘い悲鳴をあげると祐哉はくすりと笑って舌舐りする。
ぐちゅぐちゅと鳴り響く音に祐哉は目を細めてとろりとした表情を浮かべている杏を見下ろした。
腰を掴んでいる祐哉の腕を握り締めて杏が気持ちよさそうにしているのだ。

「ぁっ、ぁ!きもち、いっ」
「くぅ。私も気持ちいいですよ」
「ゆ、やぁ」
「私にぴったりと吸いついて」
「んんっ!ぁ、はぁっ!ぅ、んんぅ、奥、きもち、いーのっ」

心地よさが祐哉と杏の思考をどろどろに溶かしていく。
杏が軽く悲鳴をあげると祐哉はぐっと腰を押さえつけて熱い欲望を杏の中へ吐き出した。
久しぶりに杏の中を満たして祐哉はふぅと息をつく。
どさりと杏の上に落ちると杏が祐哉の肩にがぶりと噛みついてうーうーと唸った。

「ゆ、やっ」
「痛いですよ。くぅ」
「ご、む、してなっ!」
「すみません。夢中で忘れてました」

目を吊り上げている杏の目元にキスをすると祐哉はまぁまぁと杏を宥める。
済んでしまったことは仕方がない。
安全日だからよかったけどっ!と文句を言う杏は祐哉の髪の毛を引っ張った。

「できたら、どーすんのっ」
「そのときはそのときです」
「ばかっ!」

ぷいっと顔を背ける杏の首筋に祐哉が噛みつくと杏もお返しとばかりに首筋に噛みついた。
どんなに襟を上げて隠そうとしても隠れる位置ではない。

「ゆーやも困れっ」
「別に私はかまいませんけどね」

しれっとしていう祐哉に杏はぷんすかと怒る。
元々痕をつけられることが好きではない杏は祐哉の痕をつけたがる癖に困っていた。
汐見の照れたような視線も気になるし、なによりこどもたちの目が気になる。
ストールを巻いてみたり、ハイネックのTシャツを着てみたりと杏はあれこれと努力をしているのだ。
それでも入浴中に不思議そうに一哉と杏季に見られて気まずい思いをしたのを思い出す。

「他人に見られるのはいいので?」
「まだそっちのほうがマシっ」

杏の感覚は他人より身内に見られるほうが恥ずかしいのだ。
どっちもどっちではあるが、他人であれば見て見ぬふりをしてくれるし、その場限りで済む。
身内はそういうわけにもいかない。

「見えるところにつけないでよねっ」
「努力します」

反省の色が見えない祐哉に杏がもう一度思いきり噛みつくと、祐哉は降参と両手をあげた。
翌日、にっこりと笑った祐哉が嬉しそうに杏の噛み痕を見ていたのを目撃した杏は盛大なため息をついたのだ。
些細なことで嫉妬をする祐哉は独占されたことに気をよくする。
痕をつけても無駄に喜ぶだけなのだ。
杏以上に他人の目に慣れている祐哉は一枚を二枚も上手だった。

「んんぅぅぅ〜〜〜。このままじゃあ、肉食女子の名が廃るぅぅぅ」

こうして杏の欲求不満は溜まり、祐哉が美味しい思いをする日々が続いて行く。


キリ番7777と同時進行で執筆していたもの。
どちらにしようか迷ってこちらはボツにしていましたが、拍手で掲載。
社長さん腹黒いし、くーちゃんすぐに手のひらで踊らされてますよね。
まぁ、それも幸せのひとつ、でしょうかね?^^

2014/07/20 投稿。


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